19 学級経営のイロハ⑤「タテ&ヨコの関係づくり」

 「学級経営は、4月で80%が決まってしまう」という話があります。全く同感です。

 担任としてこの1ヶ月で集中してやるべき最も大切なことが、「子供たちとの関係づくり」です。

 大きく、二つの関係が必要だと考えています。

 一つは、縦(タテ)の関係です。

 これは、いわゆる師弟関係であり、大人と子供との関係、リーダーとメンバーの関係です。教師側から見れば、「厳しさ」を核とした指導・支援といってもよいかもしれません。昔風に言えば、「父親的な関わり方」といえるでしょうか。

 もう一つは、横(ヨコ)の関係です。

 これは、いわゆる仲間関係であり、人と人との関係、組織の仲間や同僚のような関係です。教師側から見れば、「優しさ」を核とした指導・支援といってもよいかもしれません。昔風に言えば、「母親的な関わり方」といえるでしょうか。

 「タテの関係づくり」と聞くと、何だか怖い先生が、上から目線でいつも怒鳴りつけているようなイメージをもつかもしれませんが、そうではありません。

 教師と子供との関係において、基本的にこうしたタテの関係がないと、集団が一定の方向に進んでいくことができません。

 これは、集団としてよりよく生活するために必要なものであり、秩序や倫理を維持するためにも大切な関係といえるでしょう。

 学校では、教師(担任)の言うことをしっかり聞き、クラスという集団の中でルールを守って安全・安心に生活していこうという、学校生活の基本となるものです。

 「ヨコの関係づくり」と聞いて、友達のような馴れ合いの関係や、教師と同級生のように接する子供の様子・態度を想像するかもしれませんが、そうではありません。

 子供が教師や友達に対して、尊敬やあこがれの気持ち、信頼を元にした温かい人間関係を築きながら楽しく生活していこうという、学校生活の基盤となるものです。

 この二つの関係の内、1学期の最初の頃は、特に「タテの関係づくり」が重要になります。

 この関係づくりに失敗すると、その後の学級経営や1年間の学校生活に大きな支障をきたすからです。最悪の場合、学級崩壊に至ることでしょう。

 まずは、このことを念頭に置き、丁寧に学級経営を行っていくことが大切です。

 次回は、この「タテの関係づくり」について、より詳しく触れたいと思います。

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学校教育
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