138 読書を「日常」にする…②

 読書を「日常」にすることの大切さは分かっていても、それを本当に実行するのは結構大変なことです。

 それまで読書が生活パターンの中になかった人にとっては、なおさらでしょう。

 しかし、読書を日常化することには、たくさんのメリット(良さ)があります。前回は、そのことを伝えたつもりです。

 その中で、私は特に「朝読書」の良さや効用を感じています。「朝読書」とは、単純に「朝、読書をすること」です。

 ある学校でも、子供たちに「朝読書」を習慣化しようと朝の活動に取り入れたり、先生方も一緒に読書に取り組むよう勧めたりしました。

 中には、読書の嫌いな子供がいたり、なかなか時間を取れない教師もいたりするなど、実践する上では難しい面もありました。

 しかし、読書には不思議な力があります。その力を活用しようと思い、導入したのが「朝読書」でした。結果的には、とても効果があったと思っています。

 「朝読書」は、心を落ち着け、穏やかな気持ちで学校生活をスタートさせるきっかけづくりになります。

 その学校では、家庭問題を抱える子供やその日暮らしの貧困家庭の子供、夫婦や親子間に悩みを抱える子供など、恵まれない子供たちがたくさんいました。

 そんな心の不安定な子供たちや、常に精神的にもやもや・いらいらしている子供たちにとって、この「朝読書」はとても貴重な時間になりました。

 落ち着いてじっくりと読書をしたり、授業にも静かに粘り強く取り組んだりするように変わっていったのです。

 また、小中学生ぐらいだと「朝はしんどい(心身がきつい)」という子供がいます。最近は、特に多く見られるようになりました。

 朝起きて、まだ体が十分に整っていない状態の子供が、いきなり45分間の授業に取り組むのはなかなか辛いことだと思います。

 そういう子供たちにとっても、朝一番に読書をすることは、心身を整えるよいチャンスになったようでした。

 「読書」から得られる新しい知識や知的好奇心、気づき、思考力、想像(イメージ)力、創造力、語彙力、心の豊かさなど、読書を通して本当にたくさんの学びや成長が期待できます。

 「朝読書」を教育の中に取り入れることは、ぜひとも必要だと考えます。

 10分間でいいのです。朝10分間読書をすること(朝読書)に毎日取り組み、習慣化することで、子供たちの心の落ち着きや気持ちの安定・安心などに少しずつ近づいていくことができます。私は、そう信じています。

 いろいろな学校で、ぜひ「朝読書」を導入してみてほしいと思います。特に荒れた学校であれば、なおさら効果があるのではないかと思っています。

 「朝読書」は、きっと多くの学校で様々な効果を上げることでしょう!

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学校教育
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