「働く時間を削る」…それで目指すべき本来の「働き方改革」は、決して達成できないと私は思っています。
私たちが目指すべき「働き方改革」は、決して「時短」ではなく、大人である私たちが今の仕事にやりがいや生き甲斐を感じ、「毎日働くことが楽しい」という働き方なのではないでしょうか…。そういう人たちにとって、多忙感は縁遠いことでしょう。
「理想論だ」と言う人がいるかもしれません。しかし、それは、仕事に対するイメージがあまりにもマイナスの人だと思います。
本来仕事とは、「人の役に立ち、喜んでもらうことで、自分もうれしくなり、やりがいを感じる」というものです。
そして、教師の仕事は、まさにその最たるものだと思います。
また、努力したことこそリターンも大きく、それを多く経験している人ほど働きがいも大きく感じるのではないでしょうか。(少なくとも、私はそうでした)
その意味で、今の教師はもっと認められてよい(大きなリターンを)と思っています。
子供にも保護者にも世の中にももっと認められて、「教師は、素晴らしい仕事なんだ」と実感できるような経験が増えれば、きっと教師の「働き方改革」は大きく前進することでしょう。
今私たちにできる「働き方改革」は、「今の仕事を楽しく生き生きとやれるようにする」ことだと思っています。
最終的には、「あなたはどちらを選ぶのか」にもつながります。
仕事を「嫌々、仕方なくやる」のか「生き生きと、楽しくやる」のか…この二択です。
そして、その姿を子供たちはよ~く見ながら、自分の将来について考えていくのです。
先生が楽しそうに授業をしていれば、子供たちも「先生って楽しそうだな、私も先生になりたい」と思います。
反対に、つまらなそうに(大変そうに、辛そうに)授業をしていれば、「先生にだけは、なりたくない」と思うことでしょう。これはすごく大事なことです。
未来の教師を生み出すのは、今の教師なのです。
「働き方改革」は、やはり「働く人改革」に他なりません。
本質的には、その人がどのように働くかです。
「あれを減らしてほしい。これがなくなったら…」と言いながら、自分の働き方を他人に委ねていたところで、大きな違いは生まれません。
今こそ、自分の働き方を見つめ直してみる良い機会なのではないでしょうか・・・。