最近、2021年度の子供の自殺が過去最多であったという記事が新聞に出ていました。(情報の収集・分析上、一昨年度のデータが最新のようです)
主な理由としては、コロナやいじめによるものなどが挙げられていました。
教育現場ではこうした具体的な資料や重大事案、事故などが起きると、文科省や各教育委員会から注意喚起の緊急連絡や特別通知(指導資料)などが出され、各学校ではそれらに応じた指導を行います。
それは、確かに大事で必要なことです。しかし、結局は日頃からどんな教育をしているかに尽きると思います。
つまり、子供たちに日頃から「いじめ悪」や「人としてのあり方」の話をしているか、命を大切にする教育を行っているか、ということです。
ただはっきり言って、こういう話を毎日子供たちにする教師はほとんどいないでしょう。現実的ではないからです。
よって、どうしても折に触れてだったり、何か事が起きた時だったりする訳です。それが普通だと思います。
それでも「子供の自殺が過去最多になった」現在、私たちはいったいどうやって子供たちの自殺を防いでいけばよいのでしょうか…?
私は、子供が悩みや困り事をもっている時に相談する相手がいるか、ということがとても重要だと思っています。
そのために、教師として日頃からやっていけばよいと考えることは、下記です。
●子供一人一人を「よく見る・よく聴く・よく関わる」こと
教師が、子供一人一人を「よく見る・よく聴く・よく関わる」という意識を今一度高めるということです。
「そんな当たり前のことは、分かっているよ」と思った人こそ、気をつけてください。なぜなら、意外とできていないからです。また、最近はできない人も多いからです。
特に1つ目の「よく見る」については、「見ているようで、見ていない状態」はよくあることです。
残念なことにそれ以前の、見ようとしない教師、見る力が十分でない(見ることができない)教師も結構います。
特に最近は、クラス全体を見ることができない教師が多いことに問題を感じています。自分のことで精一杯というか、ある意味集中しているのかもしれませんが、全体を見ることができない若手教師はだんだん増えてきたように思っています。(そうした教師のクラスは、当然崩れていきます)
これは、教師の資質・能力として、ぜひとも必要な力です。
「よく見る・よく聴く・よく関わる」力を再度点検するとともに、しっかりと高め、身につけていかなければなりません。
単純なようで、結構難しいことだと私は思っています。しかし、とても大切なことです。
繰り返しになりますが、今一度見直しを行い、点検してみてほしいと思います。
教師として日頃からやっていけばよいと考えることについては、後2つあります。
それらについては、次回とします。