前回に続けて、【徳】と【体】を取り上げます。
【徳】「読書」による豊かな感性・語彙力・表現力などの醸成について
1学期を振り返って、本に親しむ子供たちは増えたでしょうか…?
国語の読解力の低さがよく取り上げられる昨今ですが、私は個人的には、やはり読書に親しむ子供が少なくなっていることが一つの要因ではないかと思っています。
そのため、私はこれまで「朝読書」というものを推奨してきました。
朝に本を読むことで、脳が活性化され、活字を見ることに抵抗感がなくなるだけでなく、豊かな感性や語彙力、表現力(書く力)にもつながると思っています。
朝読書を行う目的として、他にも「1限の学習に落ち着いてスムーズに入っていくため」というのがあります。朝読書にはたくさんの良いことがあるので、ぜひ多くの学校で取り入れてほしいと思っています。
以前、「朝読書」を導入した学校では、子供たちの心の落ち着きや自己肯定感の向上が見られるなど、大いにその効果を感じています。
ここではその詳細は省きますが、「朝読書」に限らず、子供たちの学力の一つとして、読書力がどういう状態であるかについて、1学期を振り返ってみてほしいです。
数値として表すのは難しいですが、子供たちにアンケートを取るなどして読書に対する関心・意欲やどんなジャンルを読むようになったかなど、様々な観点から読書力の状態や様子を評価してみてください。
「読書力」は、子供たちの国語を中心とした学力にきっと大きく影響していくと思っています。
話は変わりますが、「読書」をする際、あなたも子供たちと共に読書をしていますか? 連絡帳の確認や宿題チェックなど、いろいろな事情(生徒指導上の問題も含め)もあると思いますが、師弟同行の姿を子供たちに見せるよいチャンスです。
教師自身が進んで本を読み、「豊かな感性・語彙力・表現力などの醸成」を目指していきたいものです。
【体】意欲的に運動や体力向上に取り組もうとする姿勢・態度の育成(習慣化)
あなたの学校では、体力つくりの活動を行っていますか…?
コロナの影響もあり、残念ながら子供たちの体力は低下してきているものと思われます。
子供たちが健康でたくましい体や体力向上を目指していくことは、生涯学習(生涯を通した豊かなスポーツライフ)につながる大切な学びです。そのことを教師が理解し、意識的に指導していく必要があります。
1学期の子供たちの運動技能や体力面の向上については、どうだったでしょうか…?
スポーツテストを行っている学校も多いと思います。その結果を基に、子供たちの運動技能や体力についても、今一度評価していきましょう。
また、運動技能や体力つくりに対する子供たちの意識面での評価も大切です。
以前より、運動に対する意欲はどうなったのか、運動への興味・関心が高まったかなど、それも振り返ってみてほしい観点の一つです。
ところで、運動として、私はいろいろな先生に「8の字跳び」を推奨しています。学級づくりにも生かすことができる、とてもよい教材です。子供たちが自ら進んで運動する態度や姿勢を大いに認めバックアップしていくと、よりよいクラスづくりにつなげていくことができます。ぜひ一度挑戦してみてほしいです。
(あまり関係のないことですが、私は「100歳まで仕事をする」と決めています。(笑)100歳まで「生きる」ではありません。まだまだ頑張るつもりですが、その資本となる自分の体を大切にしたいと思い、健康と運動には気を付けているつもりです。あなたもぜひ自分の大切な体と向き合い、健康で幸せな生き方について考えてみてほしいと思います)
さて、夏休みを前に、固い話をくどくどとして(書いて)しまいました。
2学期に向け、子供たちの学びと成長をさらに高めていけるよう、私たち自身も学びと成長のある夏休みにしていきましょう。
1学期、お疲れ様でした!