42 学級経営のイロハ28「することを明確にする-②」

 今回は、前回の「することを明確にする」をもう少し具体的な場面として考えてみます。

 4月当初の話になります。

・登校後すぐにすること

 例えば、朝登校したら「○時○分までにランドセルをロッカーに入れ、宿題を前のテーブルに提出した後、1限目の準備をしてから○○の活動をする」というルールを伝えます。

 1年生の場合は、ランドセルを片付けるのに時間がかかったり、なかなか取りかかれなかったりする子がいるでしょう。

 時間に対する意識の低い子もいると思いますが、学校生活では「時間を守る」ことが、とても重要なルールであることをしっかり指導します。

 時間とすることが明確であれば、子供はその時間の中で行動しようと努力します。

 すぐにはできないかもしれませんが、時間内に終えるよう繰り返し指導することで、時間を守るよう意識するようになっていきます。

 全体の動きが素早くなり、徐々にスムーズにできるようになるでしょう。それまで、指導の手を緩めないよう指導・支援し、見守ることです。

・提出物の出し方

 提出物は、必ず上下・表裏を確認し、教師側に向けて出すことや出したことを表す名列表へのチェックも各自で行うなども徹底させましょう。

 何も考えずに提出したり、テーブルの上を雑然とした状態にしたりする行動を良しとしないことです。

 これらの指導の根底には「相手のことを考えて行動することの大切さ」があります。

 「人が喜んだり、嬉しくなったりする」ことにもつながります。

 そうすることで、様々なことが効率化できたり別の有効な時間が生まれたりします。

 指導する際には、そうした背景や理由も子供たちに伝えていきたいものです。

・朝の活動

 朝の活動に関しても、一人一人のすることがはっきりと決まっていることが大事です。

 これが曖昧だと、空白の時間ができ、子供が自由に遊んだり勝手な行動をしたりして、収拾がつかなくなることがあります。

 お勧めは、学校や学年・クラスによって異なるでしょうが、例えば教室や机の中の整理・整頓活動やみんなのことを考えて自由に取り組む「自分活動」(花を飾るなど、自分で良いと思う活動をすること)などです。

 できれば、一人一人の活動が明記された計画表を教室内に掲示しておく、などの支援があるとよいでしょう。

 また、その時も、○時○分までには活動を終え着席する、他のエリアには行かないなど、やはり時間や基本的なルールを守るよう指示します。

 意図的・計画的な活動なので、ここでも教師からの説明・指示が多くなります。

 当然ルールを守らない子供には、指導する必要があります。徹底して行います。

 決して甘いことを言って許したり、見逃したりしてはいけません。「タテの関係づくり」の一環でもあります。

 クラスの生活のルールは全員が必ず守ることとして、毅然とした態度で、徹底して指導しなければいけません。ここでは、厳しさが必要です。臆することなく指導しましょう。

 その際に、明確な理由を事前・事後など、あらゆる機会を捉えて説明する(しておく)ことも大切です。クラスは全員が生活を共にする場所であること、その中でルールを守ることの大切さをはっきりと伝える(伝えておく)ことです。

 

 以上、こうした指導・支援により、子供たちが見通しをもって生活できるようになります。

 これらのことは、学級開きで必ず説明し、1ヶ月間は徹底して指導していきます。生活規律をつくることを継続的に行っていくことで、タテの関係づくりを少しずつ進めていきます。

 他にも朝の会や帰りの会など、いろいろな学習活動がありますが、「することを明確に」しながら、指導・支援の方法を自分なりに考え、工夫していってほしいと思います。

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