41 学級経営のイロハ27「することを明確にする-①」

 今回は、以前伝えた「タテの関係づくり」に関する内容(指導・支援)の追加版になります。特に、「生活規律をつくる」の範囲に当たると思います。

することを明確にする

 子供たちのすることが明確になっていない時ほど、困ることはありません。

 これは、子供にとってはもちろん、教師にとってもです。

 子供たちが迷ったり混乱したりすると、教師が何度も指示を繰り返したり、一人一人に説明をしたりすることになります。活動中の子供同士のトラブルも起こりやすくなります。

 容易に想像できます。教師としては、全体が収拾のつかない状態になってしまうことは、できるだけ避けなければいけません。

 学習活動に移る前に、子供一人一人が自分のすることを分かっている状態にしましょう。

 そのためには、最初に的確な説明・指示を行い、子供たちの理解度を確認し、一人一人がやるべきことが分かっているかどうかを把握しておくことが重要です。

 教師が子供一人一人の行動内容を全て把握している必要はありません。子供が分かっていればよいのです。

 だから、まずは一日の全ての学習活動において、基本的に何をするのかを説明し、子供たちが見通しをもっておくことが大切です。

 「一日の流れと行動」に当たります。これが事前に分かっていないといけません。

 学校生活の中では、この教師の説明・指示の時間がとても多くなりますが、この最初の説明・指示に力を注ぐことです。

 要は、子供一人一人に活動の見通しをもたせ、スムーズに行動ができるようにするためです。

 よくないのは、活動を始めたとたん、教師が説明・指示を出し直すことです。

 これは、子供たちを混乱させる原因になるので、やめましょう。

 説明・指示のポイントは、説明する内容を必要最低限に絞り、一度にたくさんの指示を出さないことです。

 基本的には、①活動の理由 ②始め・中・終わりの活動状態と時間 ③準備物・留意点

 これで、十分です。後は、子供たちが理解できる平易な言葉で、簡潔に説明・指示を行えばOKです。

 子供たちが活動を始めたら、新たな説明・指示はしないのが原則です。その後は、子供たち全体の様子をじっくりと見守るようにしましょう。

 個別の指示が必要な場合もありますが、できるだけ少なくします。そうすることで、子供たちも活動のポイントを抑え、効果的で充実した活動ができるようになっていきます。

 教師も楽になり、余裕をもって活動を支援できるようになるでしょう。

 もっとも教師からの明確な説明・指示は必要ですが、それ以上に、子供たち自身が自分が何をやるのかをはっきりと自覚し、考えて動くこと(考動)が大切です。

 日頃から意識することで、生活(行動)の指針になっていくとよいです。

 子供たち自身の「自律」と「自立」のために、とても大切なことだからです。 

 教師としては、「子供たちの何を育てるのか」を常に意識しながら指導・支援をしていきたいものです。

 次回は、「することを明確にする-②」として、もう少し具体的な場面に絞って伝えます。

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