31 学級経営のイロハ⑰「ヨコの関係づくり」

 これまでは、「タテの関係づくり」について見てきました。

 ただし、教師と子供との関係づくりにおいては、それだけでは不十分です。

 もう一つの大切な関係づくり、それが今回から述べる「ヨコの関係づくり」です。

 教師と子供との関係としましたが、実はそれだけではなく、子供同士の関係も含みます。

 では、「ヨコの関係づくり」とは、どのようなものでしょう?

 以前伝えたことの繰り返しになりますが、いわゆる仲間関係であり、人と人との関係、組織の仲間や同僚のような関係です。

 教師側から見た「優しさ」を核とした指導・支援であり、「母親的な関わり方」ともいえます。

 子供が教師(友達を含む)に対して、尊敬やあこがれの気持ち、信頼を元にした温かい人間関係を築きながら、楽しく生活していこうとする学校生活の基盤となるものです。

 キーワード的には、「優しさ・楽しさ」「受容的・共感的」「友好・交流」などになります。

 「ヨコの関係づくり」は、「タテの関係づくり」とは違い、教師が放っておくとどんどん悪化していく、というものではありません。

 しかし、何もしないと関係が深まらず、味気のないつまらない学級生活になるなど、みんなにとって楽しく幸せなクラスにはなりません。

 実は私は、楽しく幸せなクラスや教師を目指すためには、この「ヨコの関係づくり」が、何よりも大切だと思っています。

 人と人との関係というのは、そうした優しさを基盤とした友好的な人間関係からこそ、満足感や幸福感を得られるものだと思うからです。クラスも同じです。

 教師であれば、なおさらです。子供たちとの良好な関係こそが、楽しく幸せな教師生活につながると思っています。

 もちろん、教師と子供ですから、単に仲が良いということではなく、強固な師弟関係で結ばれた、厳しくも温かい人間関係ということです。

 「タテの関係づくり」のところで述べてきたように、クラスには秩序と規律がどうしても必要です。しかし、それだけでは楽しくて幸せなクラスにはなりません。

 「ヨコの関係づくり」を深めることで、クラスの子供たちと共に幸せなクラスをつくり、教師人生を充実させていきたいものです。

 次回は、「ヨコの関係づくり」における、より具体的なあり方について探っていきます。

 共に考えていきましょう。

★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
学校教育
遊ぼう先生をフォローする
タイトルとURLをコピーしました