22 学級経営のイロハ⑧「タテの関係づくり」(Ⅰ 生活規律をつくる-②時間を守ること)

②時間を守ること

 学校には様々な学習活動がありますが、どの学習活動においても「時間を守ること」を徹底しましょう。

 人が何か行動をする時には、必ず「時間」が関係します。

 集団生活を行う学校では、特に大切な要素となります。

 学校生活や様々な学習活動を進めていく時に、「時間」は、みんなにとって1つのルールになるからです。集団生活において「時間」というのは、言ってみれば「約束」です。

 しかし、「約束」は守ろうとするのに、「時間」は以外と守られません。不思議です。

 「時間」を意識し、守って行動していくことは、人として身につけていかなければならないことです。

 子供たちに指導するためには、まず教師が時間にシビアにならなければいけません。

 「師弟同行」の言葉どおり、師である教師が自ら時間を意識し、守ることが大切です。

 ただ残念ながら、時間を守らない教師は実に多いです。これは、大きな問題です。

 生活規律をつくる上で、とても重要な要素である「時間」を、教師自身がしっかりと守り、子供たちに範を示さなければなりません。

 この守るべき「時間」の大切さを、繰り返し伝えていきましょう。

 学校生活において、守るべき大切な「時間」とは、具体的には何でしょう。

 それは、特に「始まりと終わりの時間」です。

 授業の始まりと終わり、活動の始まりと終わり、指示した時間の始まりと終わり、朝の会・帰りの会の始まりと終わり、などの時間です。

 一日の中ですでに決まっている時間が多いですが、それだけではなく、教師が指示した時間やみんなで決めた時間などもあるはずです。

 例えば、このような場合です。

 「教室が汚いので、きれいにします。今から一人20個ごみを拾います。時間は10分間。○時○分までです。終わったら、ごみをゴミ箱に捨てて席に座ります。質問はありますか?」

など、教師が決め、指示した時間があります。それを守るのです。

 なかなか教室がきれいにならないからといって、いつまでもごみ拾いを続けていてはいけません。終了時刻になったら、さっとやめましょう。

 教師は、一度出した指示を簡単に変えないことが大事です。

 特に気をつけたいのは、子供たちが楽しくて時間が過ぎるのを忘れがちになる学習や活動の時です。

 例えば、次のようなケースです。

 子供たちが、楽しく理科の実験に取り組んでいたとします。

 ところが、あるグループだけ実験が長引き、終了時刻になっても終わらなかったとしま

す。

 この場合も、教師はそのグループだけ続けさせるのではなく、予定どおりに片付けをさせることです。

 そのグループの子供たちの残念そうな顔に後ろ髪が引かれますが、時間を守らせることが大事です。

 時間に余裕があり、休み時間を使って実験を行わせる場合もありますが、ケースバイケースでしょう。

 いずれにせよ、「時間を守ること」が優先です。

 もちろん、安全・安心が脅かされる緊急事態や特別な場合(生徒指導上の問題など、特に早急な指導が必要な時)などを除いての話です。

 この「時間を守ること」を、子供たち全員に指導し、守らせるようにします。

 先ほども伝えましたが、教師も徹底します。特に、授業時間です。

 例えば、授業の開始時刻になってもなかなか授業が始まらなかったり、終了時刻が過ぎても教師がダラダラと説明をしたりしている場面を見ることがあります。

 これは、教師がやってはいけないことの一つです。

 小学校の授業時間は、45分(間)と決まっています。

 開始時刻が来たらすぐに始め、終了時刻が来たら直ちに終わることです。

 これができない内は、子供たちに信頼される教師を目指すことは難しいでしょう。

 子供たちに徹底させることは、教師も徹底することです。

 「時間を守ること」という話をしました。

 次回は、③いじめを許さないこと について伝えます。

★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
学校教育
遊ぼう先生をフォローする
タイトルとURLをコピーしました