24 学級経営のイロハ⑩「タテの関係づくり」(Ⅱ 学習規律をつくる-①学習の心構え)

 今回は、Ⅱ 学習規律をつくる です。

 重要なポイントは、次の3つです。

① 学習の心構え(事前に準備しておく物やこと)

② 学習時の言動(姿勢・態度、礼儀、行動など)

③ 学習する意味(自ら学ぶことの大切さ)

 まずは、①学習の心構え についてです。

 授業に臨む際の「事前に準備しておく物やこと」についてです。

 当然、各教科の教科書やノートなど、学習に必要な物を前日までに用意しておくことが先決です。その他に、筆箱や下敷き、その他資料など、必要な学習道具を一式揃えておかなければなりません。

 言うまでもなく、これらは1年生からの積み上げで、きちんと自分で揃えられるように鍛えておく必要があります。

 また、筆箱の中身(先端がしっかり削られた鉛筆が5~6本、赤青鉛筆、消しゴム、ミニ定規など、学校で決められた物と数)も、全員で共通理解しておくことが重要です。

 学習に必要な物が揃っているか、不要な物を持ってきていないかなど、初期段階では、教師が見て、子供同士で見合うなど、互いにチェックすればよいと思います。

 授業を始める前に、学習道具に関してのルールが全員で共有され、きちんと揃った状態で準備ができていることが肝要です。

 もしもこれらができていない子供については、指導を繰り返していきましょう。

 学習道具については、各教科によって少しずつ異なることが多いため、新しい学年になったら、必ず最初に指導しておく必要があります。

 この時期だからこそ確認しておく必要事項であり、新たな気持ちでスタートしようとしている子供の意気込みを生かしつつ、丁寧に指導していきましょう。

 また、子供が忘れた時のために、赤青鉛筆などは、教室に何本か予備を置いておくこともよいでしょう。

 忘れ物の常習犯では困りますが、人間なのでそういう時もあるし、なくしてしまうことも考えられます。

 予備を貸し出すことで、学習をスムーズに進められるようにすることも教師の支援です。

 さて、学習道具は揃いました。次は、その学習道具の置き方についてです。

 意外とこのことがおろそかにされ、意識されていない場合が多いように思います。

 例えば、子供の机の上いっぱいに、教科書やノート、資料集、筆箱、プリント、鉛筆、消しゴムなどが所狭しと置かれている状況は、ありませんか?

 子供が板書を一生懸命ノートに写していて、筆箱や教科書を落としたり、消しゴムが机から落ちて転がっていったりすることはありませんか?

 これらは、学習道具の置き方やその意識の問題です。

 それぞれの置き方を考え、意識することは、とても大切です。

 最初は教師が指導しますが、子供自身がどのような置き方がよいのかを考え、工夫して置いたり意識したりできるようにしたいものです。

 また、使わない道具は、机の中に入れましょう。使い終わったハサミが置いてあったり、全く使わない資料が出しっぱなしになっていたりする場合もあります。

 学ぶことに集中し、落ち着いて取り組むことができるかどうかは、学習道具の置き方一つで、かなり変わってくるものです。

 学習の心構えとして、学習道具の置き方を子供自身が考え工夫していくこと、限られたスペースの机を有効に使うことは、価値のあることであり、これも学習です。

 何でもそうですが、失敗しながらでよいので、そこから学び、自分で改善していこうとする子供を育てたいものです。

 なお、学習道具の準備は、前の授業の終わりに次の授業の準備をしてから休憩する、というようにしておくとよいでしょう。

 ノート指導も重要です。

 学年によっていろいろなやり方があり、どんなノートの書き方がよいのかについては、迷うところです。

 ただ、いくつかのルールを決めておき、徹底していくようにするとよいです。

 例えば、算数のノートを例に取ると、上側中央に単元名を書きます。ノート左側2cmのところに縦の直線を引き、その左側を日付やページ、問題番号などを記入する欄にするなど、書き方を決めておくことです。(当然、直線は必ずミニ定規を使って引きます)

 こうした決まり事があれば、教師がいちいち言わなくても、子供たちは各自事前に準備をしておき、授業開始を待つこともできます。

 各教科によってノートの書き方は多少異なってきますが、書き方を決めておけば、子供たちも迷うことがありません。

 ノートの書き方については、まずは基本的なルールから指導、徹底し、少しずつ工夫を加えたりバージョンアップしたりしていくとよいでしょう。

 このように学習の心構えとして、学習道具の準備やノートの書き方などの約束事(ルール)を決め、日常化を図っていくようにしましょう。

 今回は、Ⅱ 学習規律をつくる-①学習の心構え について伝えました。

 次回は、Ⅱ 学習規律をつくる-②学習時の言動 について考えます。

 

★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
★最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ応援クリックをお願いします!
学校教育
遊ぼう先生をフォローする
タイトルとURLをコピーしました