前回までは、「担任(教師)としての心構え」をいろいろな観点から見てきました。
今回からは、「学級経営のイロハ」と題して、教師としての姿やあり方について、より具体的に伝えていきたいと思います。
クラスを受け持つと、すぐに担任として学級経営を進めていかなければなりません。
あなたは、教室の中で、日々どんなことを意識して学級経営を行っていますか?
担任がやるべきことは、毎日本当にたくさんあります。
どれも大切なことでしょうが、その中で、特に1学期に意識したいことがあります。
それは、子供を理解するということです。
子供たちは、学級開きを経て、一日の流れを把握し、徐々に学校生活に慣れていきますが、特に1学期の間は、まだまだお互いのことがよく分かっていない状況です。教師も同様です。
だから、一人一人の子供をしっかりと把握し、理解することがとても大切です。
また、これは少し時間のかかることでもあります。
そして、その時に必要となる力が、教師として「全体を見る」力です。
まずは、「全体を見る」ことです。
「なんだ、全体を見るなんて、いつもやっているよ」と言うかもしれません。
しかし、案外これができていない教師は、多いです。
特に1学期はいろいろな面で余裕がなく、授業中はやることも多く、全体に目を配ることがなかなかできません。また、その意識も低いと言えるでしょう。
そんな時でも、手は別のことをしていながら、目はしっかりと全体を見ているという教師は、やはり素敵な教師です。(当然、授業以外の時間も同様です)
常に子供一人一人に目を配り、気を配って、高い意識で子供たちを見守っているのです。
こうした洞察力(眼)が、特に若い内に身につけておくべき、教師として大切な資質・能力になります。
この力を高めることで、より子供理解が深まっていきます。
たとえ忙しい時でも、いつも落ち着いてクラス全体の様子や状況を見ることができる力をぜひ養ってほしいと思います。
若手教師が、より良い学級経営を進めていく上で、特にこの力はなくてはならないものです。
今日から「全体を見る」ことを意識し、その力を高めながら、より良い教師としての道を歩んでいってください。