147 一人前の教師になるために…①

 早いもので、新年度が始まり、もう半分が過ぎようとしています。

 子供たちに毎日の生活スタイルがしっかりと根付き、落ち着いた状態で学級経営が行われていることと思います。

 ただ一つの傾向としてよく言われるのですが、2学期のこの時期に入って突然クラスが崩れ出したり、様々な問題が湧出したりすることがあります。

 だから、クラス内をよく見て、子供一人一人の様子やクラス全体の空気がどうであるかを今一度感じ取ってほしいと思います。

 忙しさのあまり、いろいろな問題を見逃したり、放置したり、気持ちが緩んだりしてしまいがちな時期でもあります。そうしたことが引き金となって、いつの間にかクラス内に不協和音が広がっていくことが十分考えられます。

 特に問題になのは、その不協和音に担任教師が気づかないことです。

 クラスの状態を総点検するぐらいのつもりで、改めて「子供一人一人をよく見る」「クラス全体の空気を感じ取る」ということが大切です。

 そういう私も偉そうなことは言えません。

 順調な1学期を終え、ほっとして過ごしていたら、この時期になってクラスが崩れぎみになってしまったことがありました。

 正直なところ、それらを含め、たくさんの失敗をしてきました。だからこそ、その失敗や経験から学んだことを、今になって伝えている訳です。

 一人前の教師になるためには、この「よく見る」「感じ取る」ことがとても大切であり、ぜひとも身につけてほしい力の一つです。特に初任教師にとって、必要不可欠な資質・能力だと思っています。

 しかし、このことをどれだけの人が大事に思い、実際の行動に移すかは分かりません。実行する人は、たぶん1割いるかいないかぐらいではないかと思っています。

 なぜなら、人は自分自身の経験を最も大事にして生きているからです。

 逆に、自分の経験から学ぶことの方が多いともいえるでしょう。

 よほど意識の高い人でない限り、他人の経験から学ぼうとすることは少ないと思います。また、そういう機会があったとしてもすぐに忘れてしまうことが多いでしょう。私自身もそうです。

 それでも、若手教師に「よいクラスづくりをしてほしい」と願い、私は伝え続けたいと思っています。

 ここで私が書いたことを生かす教師が少ないとしても、後になり「ああ、あの時に読んだことは、このことだったんだな」と振り返って思うことがあればよい、ぐらいに思っています。

 やはり、自分が経験してこそ、本当の意味での実感を伴った学びになると思います。  

 その意味では、どんどん失敗をして経験を積み重ねることが、一人前の教師になるための近道だといえるかもしれません。

 ただし、取り返しのつかない失敗はいけません。子供の心に一生傷となって残るようなことをしたり、命に関わるようなことをしたりすることです。

 それ以外は成長のための一つ一つのステップと捉え、自分の教師人生の足跡として刻んでいけばよいのではないでしょうか。

 それから、その「失敗や経験を今後に生かす」ということも忘れないことです。

 それがないと、失敗や経験が意味をもたなくなるからです。肝に銘じたいものです。

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