102 子供たちは、なぜ不登校になってしまうのか…②

 なぜ不登校になってしまうのか・・・?

 その理由として、私は「子供たちが、今の学校(学習)に適応できなくなっている」ことが大きいと思っています。

 簡単に言えば、「授業(学習)が楽しくない」のです。

 または、教室に自分の居場所がなく、心も体も安全・安心を感じ取れないなど、「友達との関わりが楽しくない」のだと思います。

 そして、それは思考(意識)レベルではなく、感覚(無意識)レベルで起きているということです。

 明確な理由が本人にも周りの人たちにもよく分からないまま、「学校が楽しくない子供」がどんどん増えているということです。

 これまで日本では、同学年の子供たちが同じ内容を・同じように(画一・一斉に)学ぶという形式がずっと行われてきました。これは、古くから(といっても150年ほどです)行われてきた日本の伝統的な教育システムです。

 導入された理由は、一人一人に個別に教えるよりも、たくさんの子供たちを集めて一斉に教える方が、効率的・効果的と考えられたからです。

 学校は、現在までそのシステムをずっと踏襲してきています。

 熊本大学の苫野先生も言っておられますが、「今やそれが通用しなくなってきている」ということです。(私も全く同感です)

 学力の二極化(いや、多極化でしょう。学力だけでなく、体力やコミュニケーション力などを含めたいろいろ)の拡大がそれを表しています。

 多種多様な子供が増えたのです。これまで行ってきた教育システムの弊害が、様々な形で現れてきていると言ってもよいと思います。そろそろ、そのやり方を見直してもよいのではないかと思うのですが…。

 こうした見方・考え方を受け、最近では「個別最適な学び」というキーワードが現れ、「子供個々の実態や個性に応じて、学習方法を変えていきましょう」という動きがあります。

 しかし、それを行っていくには、現在の一般的な授業スタイルでは難しいでしょう。

 私は、例えば幼稚園のように縦割りの学級を生かして、個別と一斉の学習を時間や状況に応じて行っていく学習過程が考えられないかと思っています。

 一日の中で、縦割り学級と横割り学級を柔軟に活用し、「教え合ったり自学したり、一斉学習をしたり」しながら学習を進めていくやり方です。

 「単元内自由進度学習」(これは、今からでもできるかもしれません)もよいでしょう。また、その日の自分の時間割をいくつかのパターンの中から選択し、学ぶ内容や順番を自ら決めて1日の学習を進める、個に応じた「学習計画選択」学習もおもしろいと思います。

 もちろん、お金がかかるでしょう。教員の数や教材等も必要です。それでも、国には、教育の大切さや危機意識をもっと高め、教育にお金をつぎ込んでほしいものです。(教育には、お金がかかります。アフターコロナをよいチャンスと捉え、この機会に家庭教育・地域教育・学校教育を見直していくべきだと思います。偉そうですが…)

 しかし、不登校問題は待ったなしです。現在も刻々と進行中だからです。簡単な問題ではないですが、何か改善策(できること)があるはずです。

 だから、「不登校を生まない学級」について、ぜひ学校や学年で話し合ってみてほしいです。

 ベテランの先生に教えを請うもよし、経験を共有し合うのもよしです。とにかく、いろいろな思いや考え、アイディアを出し合ったらよいと考えます。

 不登校児への対応の仕方も含め、多くの人間がざっくばらんに考えを伝え合い、互いに意識を共有するだけでも意義があると思います。

 最終的に、それらを学校全体で共有し、今後の子供たちへの指導に生かしていけばよいと考えます。

 一人一人の教師の力を結集し、自分たちなりの答えを見い出していってほしいです。

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学校教育
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